36:無表情

mimic-yk2007-01-21

 ペールトーンの煉瓦で覆われた街の高い塔から、黒いイタリック体の文字が描かれた赤い一升瓶が吊られている。
 中は空のようだ。
 その一升瓶が、私を呼び止めた。
 風で瓶が鳴ったのだ。
 私は、何か言われた様な気がした。


 イタリック体は、黒いが読むことは出来ず、目、花、鳥、蛇、の様にも見えた。
 私は、瓶に表情を読み取ろうとして、怖い顔、と思った。
 瓶が、ゆらゆら揺れた。
 怖い模様、怖い瓶が、ぐるぐる回った。ヒモがねじれている。
 「何なの」 街に人影は無い。私だけだ。
 赤い瓶がぐるぐる回っている。キモい。
 (夢日記,はてな夢日記)