52:劣化

mimic-yk2007-07-21

 湿度と曇りの日。
 蒸し暑いというより、酸素が水になった分、空気が薄く、重いのだろうか?
 蒸気を含んだ重たい空気で辺りが出来ている。


 泥のように疲れ、朦朧(モウロウ)としながらアパートまで辿り着き、床の上に横になっていると、意識が薄らいでいく。
 遠くからの足音と共に誰かがやってきて、私の耳の中に、冷たいゼリーのようなものを流し込んだ。


 何か中枢の方から冷たく麻酔が効いてきて、自分は水々しく固まっていく。
 それから急激に劣化して、石化してきた。
 石化の直前に、私は蒸発したようだった。
 気が付くと、やはり朦朧としながら、セメダインのフタを閉めている。
 私を石化した人物だ。私は、憑依している。


 「可哀想だから、静かに固めよう…。」と思った瞬間、意識がはっきりして、私はその人になってしまった。
 人型めいたコンクリート塊が、目の前でボロボロに崩れていた。
 (夢日記,はてな夢日記)