40:骨の山
埃っぽい花曇りの風が吹いて、I君の葬式を鳩が知らせた。
公園へ出掛ける。
池のある公園。黄水仙が、あちらこちらに咲いている。誰も居ない。
池を覗き込むと、自分の顔が映った。
―これが葬式なのか?
だが、死んだのはⅠ君なのだ。誰も居ない公園をうろつく。
すると片隅に高さ3mほどの骨の山があり、影から黒服のⅠ君が現れた。
「久し振り!」「あ!Ⅰ君!」
よみがえったⅠ君は「死の番人」になったのだという。
―死の番人? Ⅰ君は病み上がりの魔術師や、淡々とした火葬場の職員のようだ。
「僕は動物の魂を利用してよみがえったのだ」と、「死の番人」が言う。
産業廃棄物めいた骨の山は、食肉用の動物のもののようだ。
―よみがえった?蘇生したのか?
私はⅠ君が不思議だった。
動物の魂というよりは、化学変化、いや、手品でよみがえったのではないか、と思った。
(夢日記,はてな夢日記)