24:仏像が泣いた
お寺の倉庫に、月光菩薩立像のような仏像(模造品)が、10体ほど置かれている。
私は、仏像の分身か、妖精のようなものになっている。
時々、仏像と話す。あまり喋りすぎると仏像が人間になってしまうので、時々話す。
仏像は、退屈なのだ。
私は、自分が、いまいち何なのかよくわからないので、仏像の肩から飛び降りてみた。
落ちるのが、おそろしく遅い。
何か、静電気のようなものが起きている気がする。
自分は、ほこりや、塵のようなものらしい。
時間や空間の感覚が、よく分からなくなった。
だが、1体の仏像が、いよいよ人間になりたいらしく、とうとう泣き出した。
何故かだんだんと、物語のお姫様のような感じの、着物を着た女の人になっていった。
他の仏像も、つられて人間になりそうだったが、元に戻った。
仏像は、泣くと、人間になるらしい。
ほこりの私は、女の人についていこうかと思ったが、仏像のところにとどまった。
(夢日記,はてな夢日記)