24:仏像が泣いた

mimic-yk2006-09-08

 お寺の倉庫に、月光菩薩立像のような仏像(模造品)が、10体ほど置かれている。
 私は、仏像の分身か、妖精のようなものになっている。
 時々、仏像と話す。あまり喋りすぎると仏像が人間になってしまうので、時々話す。
 仏像は、退屈なのだ。


 私は、自分が、いまいち何なのかよくわからないので、仏像の肩から飛び降りてみた。
 落ちるのが、おそろしく遅い。
 何か、静電気のようなものが起きている気がする。
 自分は、ほこりや、塵のようなものらしい。
 時間や空間の感覚が、よく分からなくなった。


 だが、1体の仏像が、いよいよ人間になりたいらしく、とうとう泣き出した。
 何故かだんだんと、物語のお姫様のような感じの、着物を着た女の人になっていった。
 他の仏像も、つられて人間になりそうだったが、元に戻った。


 仏像は、泣くと、人間になるらしい。
 ほこりの私は、女の人についていこうかと思ったが、仏像のところにとどまった。
 (夢日記,はてな夢日記