19:エネルギー
友人、知人と、山奥へキャンプに行った。
キャンプファイヤーまで、まだ時間がある。皆で適当に遊んでいた。
新緑や小川が、夏の日差しで輝いている。
見とれていたら、一人になってしまった。
森の中は暗いな、と思っていると、突然、目の前に、白金の光の塊が現れた。
恐ろしいほどに眩しいその塊は、反射や錯覚にしては生々しく、異次元への入り口のようだが梢の瞬きにも似ていた。
つかまえてみたい。
近づいて、恐る恐る手を伸ばすと、光は、すーっと両手の平に吸い込まれ、消えてしまった。思ったより平板な光だった。
夕方。
ふと、思いたって、もみ手をして、両手をだんだん離していくと、両手の平の間に灯りが点った。
さっきの光?いや、自分のエネルギーか?
明かりを点していたら、立ち眩みがしてきた。
小さな光でも、いくらか、魔法や超能力、といった類のものを手に入れた気分だったのに、こんなにも、エネルギー(カロリー)を使うものなのか、と現実的になっていると、灯りは消えてしまった。
疲れた。何か食べないと、倒れる。そうだ、キャンプファイヤーと、バーベキューの用意をするんだった。
火をおこしておいてくれた人と、肉、野菜を切っておいてくれた人がいたので、焼いて食べるだけでよかった。
焚き火を見ながらさっきの光の正体を考えたが、良く判らず、魔法や超能力といったものは、役に立つかどうかは別として、通常認識できないものを認識できるようにする力のことなのではないか、と思った。
力やエネルギーが、魔法や超能力の、姿なのではないか…。
焚き火や花火を見ながら、妄想が膨らんでいった。(夢日記,はてな夢日記)