11:木の上の野鳥

mimic-yk2006-07-01

 初夏。強烈な陽射し。黒い、シルエットの様になった木に、様々な野鳥が、図鑑の挿絵の様にとまっている。遺伝の系統樹の様にも見えるが、種類はバラバラだ。
 押し黙って、それなのに、何かを知らせるために、そこにとまっている様に見える。
 何かに呼ばれ集まり、テレパシーで会話している様に見える。
 私は、鳥達に気付かれない様、窓の隙間からこっそり見ていた。
 鳥達は私を見付けたら、瞬時に飛び去ってしまうだろう。
 だが、いつの間にか私は、木の上の野鳥になっていた。
 野鳥…。小枝の上で、周囲との距離感や、緊張感を実感した。そして、他の野鳥と一緒に、いっせいに飛び去ってしまう自分を想像した。だが、その感情は、漠然としたものだった。思ったよりつまらない。自然に意志なんか無い、と思った。
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